丁度よい

こんさん

2009年06月25日 11:58

「預かったままのものがあるので、今日アトリエにお届けしますよ」
入野町の額装屋さん、ヤマムラ・ビスポーク・フレーミングの山村さんから午前中電話がありました。
そういえば、額装をお願いしてそのままになっていたものが。
今年3月に亡くなった義母の大切にしていた書です。


義母は3月2日に倒れ、そのまま入院、15日に亡くなりました。
倒れる前日の日曜日、義母に会いにゆき、話をしていると、
「そういえば、以前旅行に行った時に買ってきたものなんだけど、とっても気に入っていてね、いつでも見られる場所に飾っておこうと思いながらそのまま丸めてしまっているものがあるのよ」
「お預かりして額装してきましょうか?」
「そうね、そうしてくれるとうれしいわ」
と言って書を預かって次の日、急な吐血で救急車で病院に運ばれ、約2週間後、亡くなりました。

預かっていた書の内容、実はちゃんと読んでいませんでした。
山村さんから手渡して頂いて、改めてじっくり読みました。


 丁度よい
   
 お前はお前で丁度よい
   
 顔も身体も名前も姓も
   
 お前にそれは丁度よい
   
  貧も富も親も子も
   
 息子の嫁もその孫も
   
 それはお前に丁度よい
   
  幸も不幸も喜びも
   
 悲しみさえも丁度よい
   
 歩いたお前の人生は
   
悪くもなければ良くもない
   
 お前にとって丁度よい
   
地獄へ行こうと極楽へ行こうと
   
 行ったところが丁度よい
   
  卑下する必要もない
   
 上もなければ下もない
   
 死ぬ月日さえも丁度よい
   
 仏さまと二人連の人生
   
 丁度よくないはずがない


大切に、どこに飾っておこうか考えています。



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